元MRがMR及び製薬会社の仕事の実態を経験に基づいて紹介しています。

MRならではの親孝行

製薬会社でMRを経験していて良かったことの一つに身内の手術をしてもらったことがある。

父のガンの手術だ。

不幸中の幸いなことに、検査結果ではガンの転移がみられない状態だったので、すぐにオペすることを勧められた。

しかし、その病院は入院するだけで3ヵ月待ちの状態であった。

父は当時50歳。がんは若い人ほど進展が早い。3ヵ月待っている間にガンが進行してしまうかもしれない。

私の記憶の中では、それまでの人生で父が初めて私に頼みごとをしてきたと思う。

『いい医者を紹介してくれ』と。。

私は、当時担当していた医者の中に、日本でも有名な父の侵されていたガンを専門とする大学の医者がいることを知っていたので、その医者に相談に相談することにした。

『すぐに連れて来なさい。』

二日後、父は私の担当する病院に入院していた。

正直、私は思春期の頃から、父のことを毛嫌いしていたので会話はほとんどなかった。

父は3ヵ月ほど私の担当する病院で入院していたが、私はその病院のMR訪問規制の18時を過ぎると、必ず父の病室に見舞いに行った。

そのたった3ヵ月間で、私はそれまでの約30年の人生で父と会話した合計の時間では足りないくらいの会話をしていた。

事業の話、家族への想い、人生観、祖父への想い、母への想い、私への結婚のススメ等、それまでまったく知らなかった父のことを多少なりとも理解することができた。

入院中は早く退院したいとブツブツうるさかったが、今は亡き父への親孝行だったのかなと今は思う。

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